バイトの話
私は今大学4年生で3ヶ月後には内定先に入社することになっており、最後の長期休みを謳歌するために1月いっぱいでアルバイトを辞めた。
大学1年の春からアルバイトを始めて4年間、思えば色々なバイトをやってきたなぁと思ったので振り返りたいと思う。
まずは私のバイト遍歴
1年 ・個人珈琲店
・チェーン喫茶店
2年 ・コンビニ
・スナック
・ビアバー×2
3年 ・パチンコ屋
4年 ・別のパチンコ屋
まず最初に始めたバイトは新宿のチェーンではない珈琲屋。当時コーヒーが熱狂的に好きだったのでバイトでもハンドドリップで抽出させてもらえる所と、働きながらコーヒー飲み放題な所が気に入っていた。また、遅番の
バイトメンバーは学生が多くコーヒーが好きな学生という共通項の多い人たちと一緒に働けるのは楽しかった。時給は東京都の最低賃金で、22時以降のアップもなかった。
【メリット】
・好きなことをバイトにできた。
・コーヒーを飲みながら、バイトメンバーとしゃべりながら仕事できるという緩い環境。
・趣味も話も合う学生と一緒に働けた。
・社員の人もバイトの味方でいてくれて、バイト後にお酒や飲み物を持ち寄ってみんなで食べたりさせてくれた。
【デメリット】
・時給が低いし、深夜手当が出ないのは法律違反!
・シフト制ではなく曜日固定制だったので予定が入ったら自分で交渉して代理を立てなければいけなかった
・給料が出る労働時間が閉店時間までだったので、ほとんどの日に少しではあるがサービス残業してた。
・営業時間が23時までとなっているのに30分前くらいからかなり閉店に向かっての作業を進めており、お客さんが飲食しているのにホウキで掃き掃除したり、先にお会計させて下さいとお願いしなきゃいけないのは少し疑問を感じた。
その2.チェーン喫茶店。
チェーン喫茶店は個人珈琲店に比べて悪く言えば厳しく、良く言えば体系化されていた。それまでは休憩のつかないバイトしかしたことがなかったので、勤務時間に対する休憩時間という概念を初めて知った。給料は深夜給もついたし、シフト制度もちゃんと機能していた。バイトのメンバーは主婦の方からフリーター、学生と幅広く、人数は多いが、入る時間帯がなんとなく決まっていたので大体同じメンバーで働いていた。
【メリット】
・完全シフト制なので休みたい時は希望を出せば休めた。
・従業員食事(従食)制度があり、休憩中にお店のメニューを半額位で食べれた。
・喫茶店を愛している人ばかりが集まっているわけではなかったが、バイトメンバーはみんな常識的で良い人が集まっていた。
【デメリット】
・社員が1人しかいないので、社員がいない時はレジのお金の管理や店の鍵など重大な仕事を任される事もあり、特に金銭関係で誤差が出たりすると社員から問いただされる事もあった。
・休憩時も打刻しなければならず、1分の誤差も出ないようにしなければ!という緊張で休憩時も心が休まらなかった。
・慢性的な人手不足で社員がオープンからクローズまでいる日が続いたり、明らかに疲弊
していたのを見るのは辛かった。
その3、コンビニ
コンビニバイトはバイト遍歴で1番壮絶な光景を見たという意味で印象が強い。
おそらく運悪くオーナーがクソな店舗を選んでしまったみたいなので、全てのコンビニがこうであるということはないと思う。
社員がオーナーに怒鳴られたり罵られたりするのは日常的。社員は週一しか休みがなく週6でワンオペ夜勤(22時出勤翌朝12時まで)と明らかに法律違反のブラック環境だった。
社員はほとんど毎回遅刻してくるし、モーニングコールしないと出勤して来なかったり、店舗に起きてます宣言の電話をしてきたくせに二度寝してしまって、迎えに行くまで出勤して来ないなど、とにかくめちゃくちゃだった。
あとレジに入っている時に社員が立ちながら寝ていたという衝撃的な光景を目にしたのもコンビニバイトである。
【メリット】
・シフトは1週間ごとで2週間前までに申請だったので、大体月単位で提出するシフトよりは事前調整しやすい。
・海外から来た人と一緒に働ける。
・コンビニのことがよくわかる。
【デメリット】
・オーナーによるが、人手不足が深刻でその穴埋めを社員がさせられている。
・オーナーによるが、退勤する前に店の様子を写真で撮って送るという謎のルールがあり、めんどくさい。
・お弁当やホットスナックの廃棄が山程出るが、持って帰ることは絶対に許されない。(バレてクビになった人がいるらしい)
・覚える事が多く、毎日新しいトラブル、クレームが発生する。
・先輩クルーがいても外国人だと、お客さんが日本人ばかりを頼ってくる事がある。
その4スナック
これは本当に続かなくて1ヶ月くらいで辞めたので、まだこの世界のことを語る資格はないことは承知で書く。
初めての女性であることを武器とする水商売で、全く自信はなかったが、お酒は好きだし、仕事と思えば人と社交的に話せると思っていたので始めた。
その店は私が入るまではママとチーママだけでやっていた小さなお店で、特に欠員が出たわけでもないのに募集をかけて私が採用されたというわけであった。
新規のお客さんはあまり入って来ないし、お客さんのほとんどがママに会いに来ているだけという感じで、とても閉鎖的な環境だった。
【メリット】
・時給が高い
・歩合制ではないのでノルマなどもない。
・ママの機嫌次第で手料理やお土産がもらえる。
・普段自分から擦り寄らない4.50代男性と話さなきゃいけないということで新たな知見がある。
【デメリット】
・ジェネレーションギャップがあるので話題もカラオケの歌も全くついていけなかった。
・ほとんどお客さんが来ないので、自分のことを気に入ってくれたお客さんはつかまなきゃという責任感があり、まめに連絡をとったり休みの日もご飯に行ったり営業する必要があった。
・お客さんからもママからも当たり前のようにセクハラ、モラハラを受けた。
その5、ビアバー
自分の興味がコーヒーから酒に向いてきたので、お酒を取り扱うおしゃれなお店で働きたいという気持ちからバイトを始めた。
仕事内容はほとんどオーダーを通すのと出来上がったお酒や料理を運ぶ事、お会計、洗い物で、やりたかったビールを入れる、お酒を作るはあまり教えてもらえなかった。
飲み屋なのに時給が最低レベルなのと、深夜給がつかないのが不満で辞めた。
【メリット】
・お酒についての知識が増える。
・お客さんと喋っているだけで仕事になる。
・酒好きのコミュニティに入れてもらってイベントなどに一緒に行ける。
・よほど忙しくなければ無料で賄いを食べさせてもらえる。
【デメリット】
・基本的に社員で回している店なので、バカみたいに忙しい時にシフトが入っていて、忙しくなくなったら早上がりさせられたりもする。
・22時以降の仕事時間が多いのに深夜給つかない(致命的)
・常連でも新規でもめんどくさいお客さんがたまに絡んでくる。
ちなみにグループ店で新規オープンした店にヘルプで行ったりしたが、システムが出来上がってない店はお勧めしない。
その6、パチンコ屋。
自分は全く遊戯しないし、バイトするまでは足を踏み入れた事すらない空間だったが、新人教育の丁寧さはダントツに素晴らしかった。笑顔やお辞儀の角度など接客面で求められるレベルは高いが、その分時給が高いので頑張れる。今までのバイト先はシャツや黒ズボンなど指定されたものを購入して、自分で洗濯して持って来る必要があったが、パチンコ屋は靴下以外全て用意されて、有料(1回75円)or無料でクリーニングして届くのが便利だった。
自分的には1番おいしいバイトで約2年続いた。
【メリット】
・時給が良く、深夜給がつく時間帯はかなりもらえる。
・制服クリーニングや有給制度など環境が良い(それまでバイトで有給がもらえるバイト先がなかった)
・めんどくさいお客さんやトラブルは社員やベテランバイトに任せてOK
・社員とフリーターが多いのでそこまで人手不足による無理なシフトになる事がない。
・バイトはお金に関する仕事をしないので、責任をあまり持たなくて良い。
【デメリット】
・店内が喫煙可の飲食店の比ではなくタバコ臭い。
・客層が悪いので理不尽なことを言われたり、マナーの悪い方に不快な気持ちにさせられる事が多い。
・計数器や自動補給システムがない店だと肉体労働になる
・笑顔や姿勢、身嗜みなどをこまかく注意される。
・他のバイトにはなかった自己評価や面談などが頻繁に行われ、スキルアップを求められる。
総評
まずチェーン店でも個人店でも、半年働いて有給がつかないがつかない店はやばい。
私はやばいバイト先しか知らないまま2年間過ごしていたと思うと無知は損だなと思う。
次に22時以降の労働は時給が25%アップする事が法律で決まっているので、給料明細をしっかり見て、反映されてなかったら告発するべき。濁されたりしたら辞めるべき。
どの職場でも多かれ少なかれ嫌な思いをしたし、最初は新鮮な気持ちでも慣れるに従ってつまらなく感じていった。そこでモチベーションとなるのは私の場合は時給の高さだった。